FPN-NTTドコモからボーダフォンへ--新社長・津田志郎氏 を読んで

NTTドコモからボーダフォンへ--新社長・津田志郎氏 を読んで


■経済・金融・社会 2004-8-16 23:08:54 by tokuriki

NTTドコモからボーダフォンへ--新社長・津田志郎氏は新しい息吹となるかを読んで。

 さすがにこのニュースはちょっと驚いた。

 そもそも、自由化後の日本の通信会社はその多くが電電公社出身者で占められており、今さらNTTグループの人間が他の通信会社に転職したところでそれほど驚く話ではない。

 ただ今回の話はさすがに格が違う。
 津田さんはこのニュースの段階では、ドコモエンジニアリングというドコモの子会社の社長だが、もともとは次期NTTドコモの社長に内定と騒がれた人だ。


 おそらくNTTグループの歴史の中で、これほどの大物がライバル企業に引き抜かれるというのは始めての出来事だろう。
 
 技術系の津田副社長がドコモの社長に内定した後、持株会社が待ったをかけて事務系の中村副社長が社長になったというのは有名な噂だが、実際のところこのあたりの話も少なからず影響しているのだろう。

 いくら社長になれなかったとはいえ、NTTグループにとどまっておけばこのクラスの役員は子会社の社長や顧問などを歴任することで一生が保証されている。まぁ、NTTグループはもともと電電公社、そもそもは逓信省なのだから国家公務員の天下りみたいなものだ。
 そのレールを蹴って、ライバルの、しかも現在不調がつたえられるボーダフォンの社長に転身するとは・・・時代も変わったものだ。


 もちろん、これが米国であれば、社長争いに敗れた経営陣が別の会社の経営者として転身するのは珍しくも無い話だ。
 日本にもついにその流れがきたということだろうか。

 ただ、個人的にはどうしても斜めに見てしまう。
 津田元副社長の経営者としての手腕を私は知らないので何ともいえないが、その功績は主に技術面でのものだ。
 はたして今のボーダフォンには技術面での梃入れが必要なのだろうか?

 3Gで出遅れたというのはもちろん分かるが、現在のボーダフォンの苦境はそれだけが原因とは思えない。
 NTTグループのような巨大企業の経営者の実力は、経営力だけでなくその社内人脈や調整力が大きく影響すると思う。

 はたしてほとんどの腹心をNTTグループに置いてきた状態で、ボーダフォン社長として本当に低迷する船をもう一度引き戻すことはできるのだろうか?


tokuriki
徳力 基彦 / アリエル・ネットワーク
http://blog.tokuriki.com/



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