天下り、多いか少ないか
中央省庁役職者の再就職先、公益法人が35.6%(NIKKEI NET 2004年12月27日)より引用:
政府は27日、国家公務員の再就職に関する調査結果を発表した。今年8月までの1年間に退職した中央省庁の課長・企画官級以上の職員1268人のうち、公益法人(財団・社団法人)への再就職は452人で全体の35.6%を占め、公益法人が天下りの受け皿となっている実態が改めて浮き彫りになった。
再就職先別は財団法人が307人(24.2%)でトップ。続いて自営業198人(15.6%)、営利法人158人(12.5%)、社団法人145人(11.4%)となっている。併せて発表した独立行政法人の役員の状況によると、今年10月時点で108の独立行政法人のうち70法人のトップが退職公務員だった。
この記事を読んだ方は、どのような印象をお持ちになったであろう。「役人の3人に一人は天下りか」という読み方が一般的なのではないか。しかし、もう少し、深く考えてみたい。
総務省の「公益法人データベース」によると、引用:
公益法人とは、民法第34条に基づいて設立された社団法人並びに財団法人を総称し、その数は現在2万6,000法人を超えています。
とある。実際にこのデータベースで検索してみると、04年12月27日現在、社団法人12,836、財団法人12,989、合計25,825法人が存在する。(財団法人と社団法人の違いは、財団法人公益法人協会参照。)「道路」で検索すると、社団・財団あわせて44法人、「インターネット」で検索すると、2法人ある。日本野球機構は社団法人であり、日本サッカー協会は財団法人である。(関係各方面に対して他意はないので、あしからず)
■ 今年8月までの1年間に、1268人のうちの35.6%にあたる452人が、公益法人に再就職したという事実は、同時に、過去1年間で25,825法人のうち、1.8%にあたる452法人(述べ)が、中央省庁の課長・企画官級以上の職員を、受け入れた、という事実でもある。さて、天下りは多いのであろうか、それとも少ないのであろうか。
この35,6%なり、108分の70という数字を示されると、「公益法人が天下りの受け皿となっている」という表現にも同感と言う感じもないではない。一方、1268人の方々の多くは55歳から60歳になった時点で、お役人から、公益法人という半官半民の職場に「キャリアチェンジ」されたわけだ。ここを素直に、個人個人のキャリアパスとして、どんな選択肢があったのかと想像すると、関連の職種なり、なじみのある業界に進路を取るのは、人間の生き方としては自然な発想、という見方もできる。
■ 民間にも天下りはある。多くの大企業は、子会社や関連会社という形で、中高年社員の受け皿を用意している。場合によっては、資本関係の無い「協力会社」に、文字通り「協力」してもらっているケースもある。受け皿側の純粋な人材採用戦略を超越した判断が働いている、という意味では、官の天下りと大差は無い。結局、本質論として大切なことは、これらの「転職組」が皆さん、いわゆる甘い汁を吸う天下り族ではなく、むしろ経験と人脈を駆使して、新天地で良い仕事をしていただければよいわけで、その評価に透明性を持たせることに、議論のエネルギーを費やすべきである。
報道の事実から、真実を読み取る試みも必要だ思う。
![]() ![]() | 佐藤 賢也 / 外資系コンサルティング・ファーム http://readtheleaders.com/ |
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| 投稿者: naru33 (10) 投稿日時: 2004-12-28 19:27 更新日時: 2004-12-28 19:27 |
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>いわゆる甘い汁を吸う天下り族ではなく、むしろ経験と人脈を駆使して、新天地で良い仕事をしていただければよいわけで
うちの会社、もろ天下り会社なのです。 天下りの人がいるおかげで仕事があるというのも事実なので、全てを拒否したりは出来ないし、その道の経験というのは、プロパーでは経験できないものですので、多いに発揮して欲しいです。 しかし >「協力会社」に、文字通り「協力」 みたいな感じで来る人も少なくないのも事実。こういう天下りの人たちには非常に頭にくる。 やっぱり良い仕事をしてもらうのが一番大事なことだと思います。 |
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| 投稿者: masaya (45) 投稿日時: 2004-12-29 10:11 更新日時: 2004-12-29 10:11 |
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コメントありがとうございます。
引用: うちの会社、もろ天下り会社なのです。 『もろ天下り』という表現にリアリティーが感じられますね。ある種独特の雰囲気がありそうです。 おっしゃるとおり、天下りの人の関係で仕事が入るという現実はありますから、その成果と報酬のバランスがとれていれば、良いのです。 ただ、いつも上に偉い人や、「頭にくる」ような人がが居座っていると、やる気のある若い人達の意欲をそぐリスクもありますね。そういう人については、反面教師として捉えると、意外と勉強になると思います。 結局、良くも悪くも、人次第ですね。 |
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