他者理解力を上げるためには?
リーダーシップを発揮する上で求められる力の一つに、他者理解力が挙げられます。
この他者理解力を上げるためには何が必要でしょうか。
一つの有効な方法として、
・自分と相手の考え方や価値観が異なることを知ること、体感すること
が挙げられます。
自分と相手が異なる考えや価値観を持っていることを理解すると、人と楽に接することができるようになります。
無理に相手に合わせることもなくなるので、人間関係も安定しやすくなります。
ただし、
・自分と相手の考え方や価値観が異なることを知ること、体感すること
だけでは、他者理解力はある程度のレベルまでしか上がりません。
そこで今回は、他者理解力を上げるための方法について書いてみたいと思います。
カウンセリングや研修を行うときに、自分の精神状態があまり良くないときは、クライアントや受講生にとって良いカウンセリング、研修を行うことが難しくなります。
精神状態があまりよくないときは、
“事前に自分の頭の中にある結論に、相手を誘導してしまう傾向が出る”
からです。
心理的に不安定な状況を保つことが出来なくなってしまうため、早く安定した状態にするために、相手を操作したくなるからです。
皆さんも、
・自分の意見や正当性を相手に認めさせたいと強く思っているとき
・夫婦喧嘩や恋人との喧嘩で、自分の意見を相手に何としてでも伝えたいとき
などの場面を思い出してみてください。
このような時は、自分の望む結果になるよう相手を操作しようとするため、相手がどのような反応をしているかはあまり考慮できずに自分の主張を優先させてしまう場合が多いのではないでしょうか。
このような時は、まず相手との関係は悪くなってしまうことが多いのではと思います。
では、以下の場面を考えてみてください。
・かわいがっている部下や後輩が、たどたどしく会議で発言しているとき
このような時は、まずは相手の話を聞いて、何が言いたいのかを汲み取るよう努力するのではないでしょうか。
このような時に、相手の真意に気付いたり、相手の健気さに心を打たれたりするなど、相手との関係がより良くなることが多いのではないでしょうか。つまり、他者理解がより進むことになるのではないでしょうか。
以上より、他者理解には、
自分から自分の考えを過度に主張したり、相手を操作しようとしたりせずに、
相手の話を自分の判断基準で評価せずに聞くことが重要になると考えています(=傾聴)。
ただし、相手が自分の非を責めているときや、自分の精神状態があまり良くないときなどは、これを行うことは非常に難しくなりますが、このようなときこそ傾聴を行うと、より良い状況に至ると感じています。
良い状態に精神を保つためには、自分がどのような場面で精神状態のバランスを崩すのかを把握することがとても重要になります(バランスを崩したときの自分の言動や行動を自覚することは心理学的にとても難しいです。これを自覚する一つの方法として、ご興味のある方は“認知のゆがみ”を調べてみてください)。
そして、バランスを崩したときに、自分の言動や行動をちゃんと把握し、その言動や行動が出てしまわないように、それを抑える訓練をすることが有効です。
バランスを崩したときに出てしまっていた自分の言動や行動を抑えてみて、周囲の反応がどう変わるかを体験してみてください。
周囲の反応は意外と変わるものです。
この反応が変わることを繰り返し体感することで、自らの言動や行動はだんだんと変わっていくものです。
(認知行動療法は、このアプローチで認知や行動の変容を目指します)
本当の他者理解のためにできることは、実は自己理解なのではないでしょうか。
他者のことを完全に理解することはできませんが、自己理解を進めれば他者を色眼鏡で判断することは少なくできます。このことが、本当の意味での他者理解につながるのではと考えます。
優れたリーダーになるために、まず己を知ることからはじめてみませんか。
![]() ![]() | yamada_mia / エム・アイ・アソシエイツ株式会社 |
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