FPN-最初に、CGMと呼ばずにソーシャルメディアと呼ぶべきだったのかもしれない

最初に、CGMと呼ばずにソーシャルメディアと呼ぶべきだったのかもしれない


■メディアとネット 2006-10-27 7:07:00 by tokuriki

CGMの時代は終わった - webdogを読んで。

 かなり前の記事になりますが、ジェットさんが「コンシューマーがジェネレートしたメディアなんて長持ちするはずがない」とばっさり切ったこの記事を読んで、ずっと引っかかっていたことがありました。


 ブログやSNSが流行ったことで、CGMという言葉もセットになって使われるようになりましたが、実は個人的にも身の回りで起きている出来事にCGMという言葉がどうもしっくり来ていませんでした。

 Consumer Generated Media=「消費者」が生成していくメディア。

 この言葉の影響もあってか、「今後は素人が作成したコンテンツがプロをしのぐのか」とか、「素人もプロになれる道が開ける」とか、消費者(素人)と、これまでの情報発信者(プロ)を対比したものが多かったような印象があります。
 でも、実際には人気ブロガーの中には本職のライターさんや物書き職の人が多かったりするわけで、ジェットさんが書いている用に「表に出て来て残ってるのは元からプロか、プロになってしまった人しかいない」のかもしれず、コンシューマージェネレートという言葉とは実態が異なっている気がします。


 そんな中、最近PodTechのポッドキャストを聞いていて気になっているのが、頻繁に出てくる「ソーシャルメディア」という言葉。
 日本ではヤフーが一時しきりと「ソーシャルメディア」という言葉をアピールしていたのが記憶にありますが、それほどお目にかかる言葉ではありません。

 ところが、PodTechだけかもしれませんが、あまりにポッドキャストに頻繁に出てくるので、アメリカでは、どうも一般的にはCGMというよりソーシャルメディアと言っているような気がしてきました。

 ソーシャルメディアとは、ブログやSNS,ポッドキャスティングからYouTubeまで、いわゆる日本で言うならCGM的な最近の新しいツールのことを言っているようですが、その言葉から受ける印象はCGMとちょっと異なります。

 PodTechのインタビューでも出てくる人出てくる人、言っていることの軸はほとんど同じ。
 これまでのマスメディアは一方通行。それがブログやSNSのような「ソーシャルメディア」は、大規模な双方向の会話やコミュニケーションを実現した。
 だからこれまでの企業のマーケティングやPRのあり方は、180度変らなければいけないんだ、と。
 

 CGMという言葉では、メディアの生成者を対称にしているので、なんとなく企業やプロから消費者にメディアの生成者が代わるだけで、その行動パターンの変化が強調されていません。
 その思考回路なら、これまでプレスリリースをばらまいて掲載されたニュースサイトを数えていた代わりに、ブロガーにお金を払って無理矢理エントリーを書かせるPayPerPostなる行為が流行るのは当然でしょう。
(PayPerPostについては、みたいもんのいしたにさんが「ブログに金を払ってエントリー書かせたほうが結局マーケティング的効果は薄いのではないか?」という記事で問題提起をされてました。こちらもお勧めです。)


 でも、ソーシャルメディアという視点で考えると、それは明らかに違います。
 そこでは、消費者とかプロとかいう視点は別に特に重要ではなく。
 消費者もプロも企業もみんな巻き込んで、「ソーシャル」な「会話」や「コミュニケーション」が発生することが本質です。
 PayPerPostでいくら魂のない記事がネット上にたくさん生み出されても、そこから会話が生み出されなかった意味が無いわけです。

 面白い製品について誰かがブログで紹介し、それをまた他の誰かがSNSやポッドキャスティングで紹介し、それをまた別の誰かがブログやSNSで紹介する。
 そのクチコミのサイクルが異常な速度で広がることができるようになったこと、その影響力が従来の企業からの一方向の情報発信を上回る可能性がある状態がインターネットやブログのような新しいツールによって生れた事こそが重要で。
 別にクチコミの途中で経由するのは消費者のブログや掲示板の書込みだろうと、プロのニュース記事やYouTubeのビデオだろうとどうでもいいはず。


 米国ではバブルを心配しても良いぐらい、ソーシャルメディアをめぐる広告や周辺のビジネスが盛り上がっていますが、日本では、まだまだブログやポッドキャスティングは、企業から素人メディアと認識されているからか広告価値もほとんど認められていないように思います。

 もちろんCGMという言葉が現状の責任者だというつもりはありませんが、ソーシャルメディアによるコミュニケーションの大きな変化を、消費者vsプロや企業の対立軸の議論として捉えてしまうと、もったいないのではないかと、今更ながらに感じてしまいました。

 まぁ、そもそも日本ではソーシャルっていう言葉ってなかなかピンと来ないんですよね・・・


tokuriki
徳力 基彦 / アリエル・ネットワーク
http://blog.tokuriki.com/



(4359p)
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    投稿者: 未登録メンバー (0)
    投稿日時: 2006-10-27 10:58  更新日時: 2006-10-27 10:58
     製品が知られるためのコスト
    トラックバック: Think and Win


    FPN-最初に、CGMと呼ばずにソーシャルメディアと呼ぶべきだったのかもしれないで指摘されていることに納得。

    CGMやらWeb2.0やら(ウチではSofL)の議論でコンテンツを作り出す過程や...
    返信
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