マードックがSNSマイスペースの映画X-MEN3で大儲けを始めた衝撃!!
5.8億ドルもの大金をマイスペースに投資したニュース・コーポレーション、世界のメディア王マードック氏ですが、映画X-MEN3のプロモーションを皮切りにマイスペースを集金マシンに変えたようです。
関連記事は以下の通りです。
▼ X-MEN:ファイナル ディシジョン」全米興収第一位に
http://www.planetcomics.jp/index.php?itemid=517
▼ 米国SNSマイスペースの映画プロモーション
http://www.socialnetworking.jp/archives/2006/05/sns_137.html
▼ ALL TIME BOX OFFICE Mojo
http://www.boxofficemojo.com/alltime/weekends/
● X-MEN3『THE LAST STAND』の興行収入に注目!!
マードック氏のニュースコーポレーション・グループに所属する20世紀フォックスの映画、X-MEN3『THE LAST STAND』 は米国では5月26日に既に公開されています。これが三部作の最終章ですね。
日本ではX-MEN3、ファイナルデシジョンと言う名前で「9月スカラ座ほか 全国拡大ロードショー」と言う事で9月公開されます。
米国の映画界は昨年あたりから、売り上げが伸び悩んでいる(興行収益が前年比マイナス)と言うことを頭に入れて置いてください。
どの位凄いかちょっと引用しましょう。
引用
米国では連休となるメモリアル・デイを含めた5月26日〜28日のウィークエンド・ボックスオフィスでは、1億700万ドルを稼ぎ出す大ヒットを記録しました。2位の『ダ・ヴィンチ・コード』(公開第2週目)の3350万ドルを大きく引き離し、興行収入第一位を獲得しています。
この1億700万ドルという数字は、オープニング・ウィークエンドとしては今年トップの数字です。のみならず、Box Office Mojoによると『X-MEN:ファイナル ディシジョン』は、『ハリー・ポッター』シリーズや『スパイダーマン2』などを抜き去り、オープニング興収史上4位につけています。
引用終わり
更に凄いのは普通、第三作目になると興行収入は前作にくらべて落ちる傾向が高いんですよね。ところが・・・
第一作目 『X-MEN』のオープニング・ウィークエンド 5447万ドル
第二作目 『X-MEN 2』のオープニング・ウィークエンド 8558万ドル
第三作目 『X-MEN 3』のオープニング・ウィークエンド 1億700万ドル
最新作は第一作目の2倍のオープニングウィークエンド動員を達成したことになります。これは凄い数字です。ところが評判を見てみると以下の通りで、前作に比べて滅茶苦茶良いわけではありません。
引用
ざっと見ると、「前2作目に比べると描写に繊細さが欠ける」「前2作に比べ、アクションや盛り上がりのシーンがとても楽しい」
引用終わり
さてX-MEN3は一ヶ月の興行が終わった処で早くもX-MEN-2の最終売上高2,14億ドルを上回る約2.2−2.3億ドル弱を稼いでいます。
この数字の裏にあるマーケティングとは一体、何でしょうか?
● 米国SNSマイスペースの映画プロモーションの凄さ
FPNでは紹介しませんでしたが、マイスペース上でフォックス映画は、マイスペースのプロフィールを立ち上げ、約320万人のSNSの『友達の輪』を作り上げました。(尚、筆者が『米国SNSマイスペースの映画プロモーション』と言う上記の記事を書いた5月末は160万人でした。)
そこから大変な口コミマーケティングが行われた訳ですね。
これがX-MEN3のプロフィールです。320万人の友達の輪・・・
http://www.myspace.com/xmenthelaststand
フォックス映画はX-MEN3のコミュニティと呼んでいますが、日本のオフィシャル・コミュニティとの違いは、プロフィールが活用され、知り合いの輪に1,000さま限定なんて、どこかのSNSのようなけちな制限が無い点ですね。
ここからのバイラルマーケティングは物凄かったと想像されます。
その結果、オープニング興収史上4位となりました。そしてNBC放送によるYouTubeとの和解と戦略提携などの大きな流れを作り出しました。ワーナーブラザーズはYouTube のライバルのGubaと提携していますよね。
▼ GUBA Offers Downloadable Warner Bros. Films
http://news.yahoo.com/s/zd/20060627/tc_zd/182109
▼ Guba to distribute Warner Bros. Movies
http://news.yahoo.com/s/nm/20060627/wr_nm/media_timewarner_guba_dc_dc_1
フォックス映画X-MEN3の成功は、マイスペースやYouTuneなどのインターネット企業と映画、テレビなどマスコミの提携を加速します。
● Web1.0以前の経営者、マードック氏の凄さを理解しよう
さてロングテール・マーケティングなどとインターネットの世界がWeb2.0のお祭りに浮かれている間に、マードック氏は何をしたのでしょうか。
通常はフォックステレビや雑誌など幾つかの媒体(ヘッドの媒体)でプロモーションを行う映画を同時にマイスペース参加者の口コミ(ロングティル媒体)を通じて補足しました。その差額がマードック氏のマイスペースへの投資収益と言うわけですね。まだ結果を言うには早すぎますが、恐らく最低一億ドル程度は儲かるのでは無いかと思います。。(実際はもう少し少ないかもしれませんが・・・・)
筆者は『X-MEN:ファイナル ディシジョン』のプロフィールに集まった参加者の知り合いの輪を見て『ネットワークはコンピューターだ!!』と言う言葉を思い浮かべています。
つまりヘッド=数少ない大型汎用機での宣伝=マスコミ利用の効果を無数のサーバー=マイスペース参加者の口コミと言うロングティルで補った訳ですね。
その結果、『X-MEN:ファイナル ディシジョン』は、ロングティルの口コミの力で、ヘッドに押し上げられました。
逆に言えばマイスペースによるロングティルの口コミの力が無ければ、『X-MEN:ファイナル ディシジョン』は死に筋=長い尻尾のままで注目を集めることなく終わったかもしれません。
マードックはマイスペースの口コミを利用して、若者を映画館に動員した訳ですね。
さてマイスペースなどを統括するFIM(Fox Interactive Media)は、2006年には3.5億ドル、2007年には5億ドルの収入予測がでています。2006年に限ればマイスペースはその内、2億ドルを受け持っている訳ですね。
マードック氏は更にこれに加えて関連企業フォックス映画の『X-MEN:ファイナル ディシジョン』だけで一億ドル程度は余分にもうけるつもりのようです。。(実際はもう少し少ないかもしれませんが・・・・半分位かな?)
連結決算で考えれば、マードック氏のマイスペース買収は成功と言えるでしょう。
日本でもトップを走るGyaoや動画SNSのPeeVee.tvに負けじとサイバーエージェントやask.jpなどがどんどん誕生していますよね。
GyaoやGreeなどもあっという間に黒字になるかも知れません。
凄いですねえ。全くもう!!
最後にYouTubeでX−MEN3の予告編を楽しもう!!
http://www.youtube.com/watch?v=4NuPKj0i478
おっと、マイスペース・ビデオの方が数があります。
Get this video and more at MySpace.com
http://vids.myspace.com/index.cfm?fuseaction=vids.individual&videoid=700575351&n=2
![]() ![]() | 山崎秀夫 / 日本ナレッジマネジメント学会専務理事 http://echoo.yubitoma.or.jp/weblog/h-yamazaki/ |
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