FPN-Web2.0時代のビジネスモデル〜Google Spreadsheatとネット中立性から〜

Web2.0時代のビジネスモデル〜Google Spreadsheatとネット中立性から〜


■技術とイノベーション 2006-6-11 22:42:10 by besus

インターネットをビジネス上の観点から、以下の3層モデルに分けてみた。

(1) アプリケーション層(Webアプリやブラウザなどで情報をどのように見せるか)
(2) ネットワーク層(ネットワーク構成により情報をどのように運ぶか)
(3) データ層(データをどのように蓄積するか、データからどのように情報を生み出すか)


最近ホットな話題となっているWeb2,0は、(1)に重点が置かれて議論されてるようだが、実は、各層間の連携がポイントなのではないか。それは、(1)のみの場合はすぐにコモディティしやすく、また、(2)のみの場合は、フリーライドによって、薄利となる可能性が大きいからだ。

また、GoogleやYouTubeなどデータ層を握っているところは、APIを公開して、データの使用頻度を高め、情報としての価値=利益の源泉を上げていくという戦略があるのではないでしょうか。

先ほど、やっとGoogle Spreadsheetのinvitationを受けたので、使ってみた。

Welcome to Google Spreadsheets (Limited Test)
【基本的機能】
データ入力、ソート、計算が、それぞれタブ単位で行うことができるといったレベル。
また、今のところグラフ表示は出来ていないが、将来出来るようになるものと予想される。

【コラボレーション機能】
[ Share this spreadsheet ]という文字列をクリックすると[Invite people to Edit]・[Invite people to View]の欄が出てきてE-mailのアドレスを入れることで、共有が可能になるようだ。チャットしながらスケジュールを決めたりすることが出来そうだ。

【データ入力】
今のところ、データ入力は、クライアント側のファイルしかインポート対象になっていないが、インターネットのあちこちに転がっているデータも対象にするようになったら、凄いことになると思う。

【他サービスとの連携】
現在の所、他サービスとの連携は出来ないようだが、 Windowsで言うOLE【Object Linking and Embedding】のような機能は、Webアプリで容易に実装可能であると思うし、APIを提供すれば、サードベンダが色々なサービスを創り出すことも可能になると思う。

中島聡さんも同じことを考えてらっしゃったようだ。

★CNET Japan Blog - 中島聡・ネット時代のデジタルライフスタイル:Google Office が Microsoft に勝てる理由

ウェブ上にあるリアルタイム・データ(例えば株価情報だとか、商品の実売価格だとか、電車の運賃だとか)を簡単に利用すれば、簡単に「自分の持っている株の時価」だとか、「日本一周に必要な電車賃の現在価格」などを計算することが出来るようになる(ちなみに、Googleの表計算サービスはまだ公開されていないので、これはあくまで「私がGoogleにいたとしたらこう作る」という話でしかないが、十中八九あたっているだろう)。


このアプリ自体が凄いことなのではなく、インターネットという巨大なリソースを自由自在に扱えるインターフェース・ロジック・ビジネスモデルが凄いのだ。しかし、(1)アプリケーション層でのビジネスより、(3)データ層でのビジネスの方が、根っこを抑えているのだが、この分野は寡占化が進んでいるような気がする。

梅田さん風に言えば(笑)、全てをあちら側でデータをリンク・計算・編集することが可能になる。しかも、無料で出来るため、チープ革命(Cheap Revolution)が進むことになりそうですね。

マイクロソフトさん、やばくないですかね?対抗して、限定条件の下で(笑)ネット上で出来るアプリケーションサービスが出てくるような気がします。

また、同じく、中島聡さんの以下のエントリが参考になりました。

★Life is beautiful: CTIA2006: IMSの本当の狙い
 IMS関連の資料を丁寧に読むと、IMSの目指す本当の目的は、メッセンジャーだとかVoIPなどのようなサービスを通信事業者のサービスとして提供してしまおう、という所にあることが見えてくる。通信事業者にとっては、「ただのインターネットへの接続事業(dump pipe)」になりさがり、一番おいしい所を Yahoo、AOL、Microsoft、Skype に持っていかれることだけはなんとしてでも避けなければならない。そこで、「ネットワークへの接続」というレイヤーと「サービスの提供」というレイヤーを、通信事業者の持つ「通信品質」、「従来の電話網との接続」などの強みを生かして切っても切れないものにしてしまおう、という業界を挙げての大作戦の核になるのがIMSなのである。


(2)のネットワーク層の業者においても、アプリケーション層との融合がテーマになっているようである。

話が、それるが、最近ネット中立性(Net Neutrality)がホットな話題になっているが、どうも複数の層に跨ったビジネスを視野に入れたものであるような気がする。
そうでもないと、特定のアプリケーションの通信を遮断出来てしまい、アプリケーション層上で自由にビジネスを展開することが出来なくなってしまう。

ただのデータベース屋、ネットワーク屋、アプリケーション屋というように専門業者が協調していく時代は終焉を迎え、複数の層に跨った垂直構造のビジネスモデルがWeb2.0時代で生き残っていくすべではないだろうか?


besus
伊藤 芳浩 / Webマーケティング
http://bit.ly/BesusBlog



(6575p)
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