日本興亜損保の産休、育休、退職者ソーシャルネットワーキング
ソーシャルネットワーキングによる職縁社会の再構築が始まっています。2006年1月23日の日本興亜損保のプレスリリース『社員が安心して産休・育休を取得できる環境整備に向けて』を読んでちょっとだけ感無量の思いです。
NTT東日本の事例は社内ソーシャルネットワーキングですが、日本興亜損保の事例はOB、OG(退職者)に産休中の女性社員が含まれるようです。正式には『日本興亜サポーターズ倶楽部』と言う名称です。
これまで伝統的な日本企業は功なり名を遂げた一部の定年退職者を除いて退職者には結構、冷たい対応をしてきました。
ところが日本興亜の事例(『日本興亜サポーターズ倶楽部』)では、『会社にゆかりの方々』にはソーシャル・ネットワーキングを提供して、言わば会社の同窓会をどんどん楽しんでもらい、現役の女性社員が産休、育児休暇を取る時には、スキルを利用してアルバイトの交代要員を勤めてもらうと言う戦略ですね。
これは男女共同参画社会法に沿った施策のようです。
だって会社に産休や育児休暇制度があっても実際には仕えないと言う声を女性の皆さんから良く聞きますよね。
では実際に『日本興亜サポーターズ倶楽部』ではどんなことが起きているのでしょうか?
例えばある支店では、会社のOBやOGが時々同窓会を開いているんだそうです。それに対して会社がネットツールを提供した訳ですね。
それなら退職者全員をデータ−ベースに登録しておいて何時でもメールを出してアルバイト募集すれば良いではないかと思われるかもしれませんが、世の中そんなモンではありません。交流が無い相手には人は冷たいのが世の常です。
アルバイトの人が集まらないですよね。冷たいデータ−ベース対応だけでは・・。(こういうのを短絡したエンジニア発想と呼びます。)
だから面白いのは同社の哲学です。
常にお互いが社交を行い、職縁での交流があればこそ、いざと言う時に退職者が助けてくれると言う発想です。高度ですネエ。(涙)
住所が判らなくなった元社員には『日本興亜サポーターズ倶楽部』に参加している他の元社員から招待状が送られてきてネットで職縁が復活する訳ですね。
また最近の女性社員は一人っ子が多く、またオフィスにも子育てについて相談する人がいないため、経験者のOG(退職女性)に相談するルートも作りました。
男性の退職者の場合にはもっと面白いシナリオが検討されたようです。
東シナ海に大型台風が発生し上陸してもし被害が広まれば、保険査定などの仕事に一時的に多くの人手が必要になります。
そんな時には『日本興亜サポーターズ倶楽部』に所属する引退した男性社員に『助けて、手伝って』と言うメッセージが届きます。実際に被害が広がった時には、男性の元社員が応援に駆けつけ、手際の良い仕事振りでさっさと仕事を片付ける訳ですね。
こう言うのを昔とった杵柄と言います。 顧客満足度があがりますよね。
昔のような内向きの職縁社会(内集団贔屓(ひいき)の構造を持つ)ではなく、こういった開かれた職縁社会の試みはこれから相当広がると思います。
同窓会を持つネット職縁社会なんて、米国のコンサル企業、アクセンチュア−みたいだなあ・・・。
![]() ![]() | 山崎秀夫 / 日本ナレッジマネジメント学会専務理事 http://echoo.yubitoma.or.jp/weblog/h-yamazaki/ |
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